恋詩の終わりに

恋詩の終わりに01

 古びた広告のチラシ一枚が夜風に舞う。それを見つけた一人の男は拾い汚れを払って、チラシを折り畳み懐にしまった。痩せて綺麗な顔した青年が、化粧品の宣伝をしている広告だった。男はそのまま何も言わず、疲れた背中を丸めて夜の住宅街に消えて行く……。…